復讐はかくあるべき、読者の精神まで揺さぶる乱歩の悪夢

スマホの青空文庫アプリでちょこちょこ読んでいた江戸川乱歩の『悪魔の紋章』。あ行から始まる作品リストの上位にあった長編、というだけで開いてみたら、なんだこれ、めちゃくちゃ面白かった! 『悪魔の紋章』は、実業家・川手庄太郎のもとに届いた謎の脅迫…

人も光合成できたらいいのにね。

今週、日経新聞の夕刊で、作家の三浦しをんが連載エッセイ「こころの玉手箱」を担当していて楽しみにしている。 昨日は、彼女のエッセイでちょくちょく出てくる同居人パキラ(植物)が取り上げられていて、しかも本人のカラー写真付きだった! 話には聞いて…

ロンドンの神保町、グールドファンのレクター博士

有栖川有栖の『46番目の密室』を再読している。臨床犯罪学者・火村が探偵を務める大人気<作家アリス>シリーズの1作目だ。 犯人や大まかなトリックは覚えていて、前回はさらりと読み流していた地の文や描写がやけに鮮やかに映って別の楽しみがある。 たとえ…

「書くこと」と「悩み」の関係性

人気はてなブロガー、フミコフミオの『神・文章術 圧倒的な世界観で多くの人を魅了する』は、書くことで人生がより良くなる系の1冊だ。 前回の感想のほか、「書くこと」と「悩み」の関係性が興味深かったので記録しておく。 the-day-i-cried.com 多くのケー…

なぜSNS(スマホ)がやめられないのか

日頃のスマホのいじりすぎに危機感を覚えて、カル・ニューポートの『デジタル・ミニマリスト スマホに依存しない生き方』を読んだ。 たとえば、映画や人との会話、食事など、目の前のことに集中できないほどスマホのことが気になる状態は、「寝室にスマホを…

DOMOTOの世界が過ぎる。KinKi Kidsコンサート2024-2025 1/12 東京ドーム感想

DOMOTOへの改名にともない、最初で最後のKinKi Kidsコンサート2024-2025に行ってきた。 ファン歴は、いちおう21年。自分のなかの虚像を愛しすぎるあまり、初めて見る動く2人にどんな感情がわくのか少し怖くもあった。 興奮して号泣するとか、うっとりと夢見…

どうして「書きたい」のか思い出す

振り返ると、「書きたい」という気持ちは、お金や賞が貰えるかもしれないと考えるよりずっと前から確かにあった。 おそらく小学生くらい。どうして「書きたい」と思うようになったか考えてみると、「好きだから」というより「口下手だから」だった気がする。…