読んだ本
スマホの青空文庫アプリでちょこちょこ読んでいた江戸川乱歩の『悪魔の紋章』。あ行から始まる作品リストの上位にあった長編、というだけで開いてみたら、なんだこれ、めちゃくちゃ面白かった! 『悪魔の紋章』は、実業家・川手庄太郎のもとに届いた謎の脅迫…
有栖川有栖の『46番目の密室』を再読している。臨床犯罪学者・火村が探偵を務める大人気<作家アリス>シリーズの1作目だ。 犯人や大まかなトリックは覚えていて、前回はさらりと読み流していた地の文や描写がやけに鮮やかに映って別の楽しみがある。 たとえ…
人気はてなブロガー、フミコフミオの『神・文章術 圧倒的な世界観で多くの人を魅了する』は、書くことで人生がより良くなる系の1冊だ。 前回の感想のほか、「書くこと」と「悩み」の関係性が興味深かったので記録しておく。 the-day-i-cried.com 多くのケー…
日頃のスマホのいじりすぎに危機感を覚えて、カル・ニューポートの『デジタル・ミニマリスト スマホに依存しない生き方』を読んだ。 たとえば、映画や人との会話、食事など、目の前のことに集中できないほどスマホのことが気になる状態は、「寝室にスマホを…
振り返ると、「書きたい」という気持ちは、お金や賞が貰えるかもしれないと考えるよりずっと前から確かにあった。 おそらく小学生くらい。どうして「書きたい」と思うようになったか考えてみると、「好きだから」というより「口下手だから」だった気がする。…
私はどうやら、背負うものがある美男美女カップルに弱いらしい。 年始早々どハマりした『悪役令嬢の中の人』のコミカライズ版。枕元に既刊の5冊を積んで、夜な夜なお気に入りのページを読み返していてふと気づいた。 悪役令嬢の中の人~断罪された転生者のた…
意味のある偶然の一致。シンクロニシティってこういうことなんだろう、と思うことがあった。 年明け、立て続けに読んだ2冊のなかで「自分をあきらめない」という言葉に出会う。 貯金がないことにより、あわてたり、妥協したり、自分自身をあきらめたり、だま…
新年早々、『悪役令嬢の中の人』のコミカライズ版にどハマり中。昨日お試しで2巻まで、本日最新刊まで買いに走る予定だ。早く本屋開かないかな! 自分とは無縁なジャンルだと思っていた、いわゆる転生モノ。乙女ゲームのヒロインと悪役令嬢に転生した2人の現…
今日は、まず最初に「にぎやかな悪霊たち」というイメージでChatGPTにイラストを描いてもらった。かわいい。思っていたのとは違うけど。 都筑道夫の『にぎやかな悪霊たち』を読み終わった。 オカルト研究所に持ち込まれる幽霊騒動を解決していく、ドタバタ喜…
三浦しをんのエッセイがめちゃくちゃ好きだ。 どれくらい好きかというと、読んでいて涙するほどだ(笑い転げすぎて)。 久しぶりに読みたいなと思って、本棚から『好きになってしまいました。』(大和書房)を取り出す。 2012年から2022年あたりに新聞や雑誌…
週末、電車での移動時間にAudibleで宮本輝の「小説が生まれる時」を聴いた。1993年の講演会を録音したもので、宮本輝自身の声が、会場の笑いとともに吹き込まれている。 一言で言うと、めちゃくちゃ面白かった。話にぐわっと引き込まれた。 宮本輝の作品をた…
※テレビドラマ相棒23シリーズ第6話「薔薇と髭の夜明け」のネタバレ要素含みます! 普段、脚本家や監督目当てで映像作品を見ることは滅多にないんだけど、相棒のエンドロールに「岩下悠子」の名前を見つけてあっ、となった。 それが相棒23シリーズの第6話。タ…
先日、久しぶりに読み返した染谷昌利の『ブログ飯』。 Kindle Unlimitedで返却してからも、「平凡に生きてはいけない」という一文が頭に焼き付いて離れない。 何もドラマチックに生きろということではなくて、アンテナを立てて過ごすということ。ブログのネ…
人に本のお勧めを尋ねられるって、こんなにもワクワクすることだったんだなあ。 SNSで、有栖川有栖川をまだ読んだことがないという方におすすめの本を紹介した。 全作品を網羅しているわけではないけれど、おすすめと聞いてパッとひらめいたのが4冊。せっか…
YouTubeで文芸評論家・三宅香帆(敬称略)の『【天才作家】恩田陸ベストアルバムをつくろう!!【独断と偏見】』を見た。 多作な恩田陸のおすすめ本リストを作るという内容だ。 www.youtube.com 恩田陸好きからすると分かりみが深すぎて、「もし自分だったら…
Kindle Unlimitedで目に留まって、久しぶりに『ブログ飯 個性を収入に変える生き方』(染谷昌利/インプレス)を読む。 今から7年前、私が初めてブログを作ってワクワクしながら読んだ1冊だ。 ブログを始めたいならまず読むべき1冊 ブログ飯は10年前に出版さ…
昨日の『プレバト!!』の俳句コーナーに、書評家の三宅香帆が出ていて驚いた。 何だかうれしい、と思った自分にも驚いたし、番組を見ながら彼女が1位であれ、1位であれ、とドキドキしたのも久しぶりだった。 「好き」を言語化する技術 推しの素晴らしさを語り…
幻冬舎新書から出ている作家、中山七里の『超合理的!ミステリーの書き方』を読み終える。 読みだしてすぐに気がついたのだけど、書きおろしではなくてAudibleオリジナルのポッドキャスト番組「中山七里のミステリーの書き方」を文字起こしして再構成したも…
新聞を読んでいて「ウェルネス疲れ」という言葉に出会う。 本来、ウェルネスは健康や幸福を目的として、よりよく生きようとすることを指すが、情報過多に振り回された結果、疲弊している若者が増えているというのだ。 その記事では、よりよく生きようとする…
書店はただ本を買う場所ではなく、知らない本に出会う場所。 という趣旨の投稿がSNSで話題になっていた。確かに欲しい本はネットで買えるけれども、知らない本は検索も購入もできない。 私は時間を忘れて、心持ちゾンビになったような気分で、じっくり書店内…
毎週お待ちかねの土曜日。最低限の雑務をちゃちゃっと済ませ、読みかけの『禁忌の子』(山口未桜/東京創元社)に取り掛かる。 禁忌の子 作者:山口 未桜 東京創元社 Amazon 救急医の主人公のもとに搬送されてきた溺死体が自分と瓜二つだった、という日常では…
週末にホアキン・フェニックス主演『ジョーカー』の続編、フォリ・ア・ドゥを観てきた。正直、思っていたのと違った。 ミュージカル・ムービーといっていい構成で、レディー・ガガの歌唱力は圧巻。 だけど、やっぱり自分が続編に求めていたものとはズレてい…
トマス・ハリスの『羊たちの沈黙』(新潮文庫)を読んでいる。 昨日カフェで上巻を一気読みして、このブログを書いてPCを閉じたら、読みかけの下巻を開くつもり。今日中に読み切りたい。 今になってあの『羊たちの沈黙』を読んでみようと思ったのは、少し前…
恋愛小説はあまり好きではなく、ほとんど読んでこなかった。わざわざ人の恋がうまくいく話を読みたいとは思わないという、非モテをこじらせている自覚はある。 だから以前は、好きなミステリーでも男女バディとか、いかにもロマンスがついてきそうな話は好き…
しとしと雨の月曜日。 夢を見て、ちょっと悲しい気持ちで目覚めたけれど、遠くで水を引きずる車の音に耳を傾けながらキーボードを打っている今は、心穏やか。 昨日、しみじみ思ったこと。雑務って煩悩と同じくらい次から次に湧くよね。 すっきり片付けて、気…
待望のシリーズ最新刊『儘ならない彼』。購入したその日に一気読み。 いやあー、今回も最高だった! 3年ぶりの“ひらきよ” 信仰と恋愛の間でねじれる“ひらきよ” BL小説からみんなの“ひらきよ”へ 3年ぶりの“ひらきよ” 儘ならない彼 美しい彼4 (キャラ文庫) 作…
ことの始まりは、AIことChatGPTに川端康成をおすすめされたことだった。 エッセイ的な文章がうまくなりたくて、筆写するのに最適な本を尋ねたら、そのうちの1冊が川端康成の『掌の小説』。その名の通り、3頁ほどのとても短い作品が122編収録されている。 the…
『小説を書く人のAI活用術 AIとの対話で物語のアイデアが広がる』(山川健一、今井昭彦、葦沢かもめ/インプレス)を読み終えた。 AIとの対話で進む創作というのが、SFのような、近未来の「職業:作家」の話を読んだような気分。 「今」の話というのだから、…
恩田陸の『ユージニア』がハリウッドでドラマ化される! 昨日、なんとなしに新刊とか文庫化とか恩田陸の新しい情報ないかな~とSNSで調べてみたら目に飛び込んできた。期待していた以上のビッグニュースだ。 「日本のスティーヴン・キング」「美しく謎めいた…
新刊『小説を書く人のAI活用術 AIとの対話で物語のアイデアが広がる』(山川健一、今井昭彦、葦沢かもめ/インプレス)を読み始める。 プロ作家が考えるAI時代の小説のあり方、生成AIと対話する具体的な手順や指示文(プロンプト)を盛り込んだ1冊だ。 ChatG…