先日神保町の古書店で購入した泡坂妻夫の『毒草の輪舞』(講談社文庫)が、あともう少しで読み終わる。名前だけは知っていた作家でこれが初めて手にした作品だけど、読みやすい。
タイトルと帯、あらすじからイメージしていたおどろおどろしさは正直ない。……が、思わずゾッとするモチーフもあって、こういう小説が色々読みたいなと思う。
お題にそって、とにかく一度手を動かしてみる
今、はてなブログとは別に、noteのお題に沿って文章を書いている。
個人的に「お題から書く」のは苦手なほうだ。しかも根が暗いのもあって、引き出されるエピソードがどうしてもズドーンと重たい。
けれど、とにかく手を動かして一度書いてみるっていうのは肝心なようで、「これは違うだろ」という内容が反面教師になって、ようやくお題への糸口が見つかる、ということがある。
「人に読んでもらう」意識を忘れないこと
立て続けに3つほどお題に沿って書いてみて思ったのが、「どんなことを書きたいか(書き手視点)」「読んでどんな気分になってほしいか(読者視点)」この2つにフォーカスすることだ。
もちろん、書きたいという自分の気持ちがまずモチベーションになる。しかし「人に読んでもらう」という意識が低くて、良い文章というのは生まれてこない。
作品推敲の話ではあるのだけど、三浦しをんの『マナーはいらない 小説の書きかた講座』(集英社)に、“自作”を“庭”に例えたうまい説明がある。
推敲が行き届いていない原稿は、草ボーボーの庭みたいなものです。その庭を見せられて、「私が愛をこめて作り上げた庭です」と言われても、「おまえの愛はなんかまちがっとるぞ! ヤブ蚊に刺されてかゆいわ!」ということになります。
せっかく愛して作り上げた文章(庭)なのだから、人の目も意識しないともったいないじゃありませんか、というわけだ。
だから、お題に対して自分がどんな庭を作りたいのか、その庭を見てどう感じてもらいたいのかという2つをヒントに内容を調整していく。
これも感覚的なもので、数をこなして経験値を積み上げていくしかないのだろう。本日中に書きかけのnoteも仕上げるぞ(宣言)