ゴシック式のお化け建築で起こるミステリー

昨日のハイライトは映画館で『ブルーピリオド』を観たこと、そしてリサ・クロン、訳・府川由美恵の『脳が読みたくなるストーリーの書き方』を読み終えたこと。

上映時間が朝早くて、映画館を出てからコメダ珈琲でモーニングできたのもよかった。

読者が求めているのは、状況が悪化したときに主人公がどう反応するかを味わうことだ。

物語とは、何が起こるか(プロット)ではなく、その起こった出来事が主人公にどう影響するのか、人間の内面的変化と成長に着目するもの、といった内容だったかな、ざっくりと。

『ブルーピリオド』は、原作を知らないけど主演の眞栄田郷敦がとても役にハマっていたと思う。

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一夜明けて冷静に振り返ってみると、家庭の経済状況的に国公立大しか行かせてあげられない……という感じだったけど油絵のスクールに通っていたり、夜な夜な遊び歩く金があったりと、ツッコミどころも多い内容ではあった。本人がアルバイトをしている感じでもないし。

でもまあ、無気力だった青年が本気で打ち込めるものに出会った喜びをテーマとするなら、そういう現実的な部分は物語に水を差すだけかもしれない。安心して見られるビルドゥングスロマン

今朝からは、アガサ・クリスティーの『魔術の殺人』を読み始める。マープルもの。

旧友の依頼でマープルが訪れたのは、ゴシック式のお化け建築と称されるほど大きな邸宅。そこに住まう夫婦は非行少年たちを集め、更生の支援活動を行っていた。その中で不可解な事件が起こりーー。

マープルを調査に向かわせるために、旧友がなかなかぶっ飛んだ手を取っているんだけど、泰然たる態度で引き受けている姿が気高くて好き。

今晩は夫が飲み会だから、ひとりでお酒をちびちび飲みながら続きを読もう。