人の心が動くとき

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エアコン、テレビ、加湿器、ヒーター、トースター、エスプレッソマシーン。

今朝、ばちんとブレーカーが落ちた。

ただそれだけなのに、どうも気持ちが落ち着かない。

中途半端に抽出されたエスプレッソにお湯を足してアメリカーノを作った。意外と悪くない。

フジテレビで再放送している天海祐希主演の『離婚弁護士』が面白い。録画しておいて少しずつ見ている。

30年間、内縁を続けていた淑女から籍を入れたいとの依頼。相手は別れた妻との間の娘に義理立てて、籍だけはいれたくないという。

その娘は、この期におよんで籍を入れたがるのは遺産目当てに違いないと大激怒。

遺産はすべて放棄する。だから籍を入れたいと譲らない淑女。今思い出しても、涙を誘うクライマックスだった。

読んでいる途中の、クリスティーの『ABC殺人事件』。世間が騒ぎ立てることもない、地味な老女殺し。

老女の姪が受け取った最後の手紙。姪の誕生日にあたる次の水曜日、一緒に映画を観に行こう。

一瞬にして、老女が「生きはじめた」。喪失と悲しみ。死んでほしくなかった。

フィクションと分かっていても、心がぐわっと動かされる瞬間って、本当に何気ない。

何気ないといいながら、ちょっと特別で、自分が本当に欲しいもの、という気もする。