今朝はどんよりとした空模様で、気分も月曜日らしい憂うつを感じた。
なんとなく心が晴れない理由に思い当たる節もあって、でも、くよくよしたところでどうしようもないんだよなあ。
こんな日だからこそ、何かに没頭するのがいいと思う。真剣に打ち込むという姿勢があれば、だいじょうぶ。
今朝はトイレを磨き、おかずを作りおきし、段ボールや古紙を整理した(明日回収なので)。
手書きの日記をつけている時に、ふと「雨の日と月曜日はジャズを聴く」というコンピレーションアルバムのことを思い出して、今YouTube musicで流している。Amazonにもあったはずだ。
ちょうど晴れ間がさしてきて、リビングに差し込む光と1曲目の雰囲気がよく合っている。憂うつが少し癒された。
昨日は読みかけていた夢野久作の短編集を読みきり、Kindle Unlimitedで見つけた夏樹静子のエッセイを読み始める。
確信が持てるほど読んでいるわけではないけれど、夢野久作のほうが江戸川乱歩よりもぞっとする描写が多い気がする。最後に読んだ「死後の恋」なんて、戦争時代の話とはいえ、どうしてこんなことができるのかと、受け止め方の分からない物語だった。
今回読んだ作品群で感じたのは、夢野久作が描く登場人物たちって、これが物語であるってことにとことん無自覚なこと。
自分が創作された人物です、って自覚しているのもおかしな話だけど、ある一編では、こんな奇妙な体験を伝えるために自分は生まれてきたのかと思うと夢みたいな気持ちだ……的な余韻で終わる。あなたもこの話を信じてくれないのですか、と絶望の叫びをあげる主人公もあった。
これがなんとも胸をざわざわとさせて、安全な場所から不穏な物語を眺める、というスタンスがとれなくなる感じ。精神のバランス的に、立て続けに読む本ではないな。
そして夏樹静子のエッセイ! 昭和を代表する女性推理作家。Kindle Unlimitedに作品がたくさんあるんだけど、サスペンス調の表紙にまじってひとつだけ毛色が違うものがあり開いてみると日常エッセイだった。まだ少ししか読んでいないけれど、もう面白い。
創作本というほど突っ込んだ内容ではないけれど、作家人生の舞台裏というか、いかに日常に書くことや物語が溶け込んでいるかが伝わってくる。
夢野久作を読んだあとだから余計に、専業主婦や母として地に足をつけてふんばる女性作家の日常に、ほっとするし、なんだか励まされる心地だ。