ピンク色のキンドル

プライムデーで買いこんだKindle本をちょこちょこ読み始める。

電子書籍はちょっと…(やっぱり紙でしょ)」という思いは、今年の3月にKindle ペーパーホワイト シグニチャーエディションを購入してからキレイさっぱり吹き飛んだ。

紙での読書も相変わらず好きではあるが、特に就寝前はKindle一択。部屋を暗くした状態でも読めるし、横になった態勢でストレスが一切ない。

片手で操作できる軽さと負担のなさは「読書に革命が起きたぞ」と感動級である。うっかり水ポチャしても大丈夫だから長風呂中も大活躍だ。

そんなキンドル端末に、ピンク色があるのをご存知だろうか。

いま試しにKindle電子書籍リーダーのページを見てみると、ブラック、デニムブルー、ライトグリーン、タングステンなるものが展開されている。

ピンクのキンドルは、誰もが手に入れられる代物ではないのだ。

学校で英文学を教える教師は、喧嘩別れした彼女を見返すため、古い人間ではないことを証明するためにキンドルを買う。

そんな彼のもとに届いたキンドルが、なぜかピンク色をしていた。

品質管理の不具合か? 起動させてみると、ピンクのキンドルには驚くべき「実験的機能」が備わっていたのだ。

かのホラー作家スティーヴン・キングが、KindleのPRのためにAmazonから依頼されて書き上げた短編小説である。

「UR」という作品で、『マイル81 わるい夢たちのバザールⅠ』(文春文庫)に収録されている。

これをKindleで読んだ日には、正直ぞわぞわしたよね。おもしろさで。自分の端末の挙動が少しおかしくなると、ドギマギしたりなんかして。

作品が公開された後、Amazonからキングに特製のピンクキンドルが贈られており、実際に「ある」というのもオタク心をくすぐられる。

『マイル81 わるい夢たちのバザールⅠ』も、以前のkindleセールで購入したのだが、その名の通りⅡがある。

たらればであるが、安いうちにまとめて買っておけばよかったとつくづく思う。