昨日、一次抽選の当落が発表された『KinKi Kids Concert 2024‐2025 DOMOTO』。無事、第一希望の東京ドーム公演に行けることになった。
初めて買ったKinKiのCDが2004年の『Anniversary』で、中学2年生のころ。20代前半でしばらく距離ができたけど、アラサー目前になって「やっぱりいいな」と熱がぶり返し今に至る。
思春期のころはKinKi Kidsが心の支えといっても言い過ぎではなく、MDに入れた曲を飽きもせず繰り返し聴いていたのだった。
今振り返ると、KinKi Kidsそのものは、好きになる前から知っていた。
私が10歳のころ(2000年)に発売されたベストアルバム『KinKi Single Selection』が、母の車に乗るたびに流されていたからだ。
毎回、硝子の少年のイントロが流れてきて「またこの曲か」「もういいよ……」と子どもながらにウンザリしていた記憶がある。(ちなみに母はKinKi Kidsのファンというわけではなく、当時人気だったCDを流していただけのようだ。)
すでに知っていた存在が、いきなり夢中に変わったきっかけは、今でもはっきりと覚えている。
その日、地元の図書館で、普段は素通りする雑誌コーナーのアイドル誌が目に留まった。当時はアイドルにも音楽にも興味がなかったのに、ふと気まぐれにページを開いてみようという気になったのだ。
不意に開いたページが、KinKi Kidsが共演したドラマ『人間・失格~たとえばぼくが死んだら』を特集したもので、隅に小さく、ふたりのキスシーンが掲載されていた。
それが、雷に打たれたような衝撃だった。ふたりが端正な少年たちだったというのもあるけれど、その瞬間に常識だと思っていたものが壊された感じ。「あっ、キスって男と女でなくてもできるのか」。
(断っておくと、それでKinKi KidsをBL的に見たわけではない。BLは好きだけど。ふたりを嫁だ夫だと語る文脈は苦手である)
そこから、そばにあったアイドル誌のバックナンバーを片っ端から漁って、KinKi Kidsのページだけを読み込んだら、二人組ならではの絆みたいなものに夢中になった。ブロマンスというのかな。恋愛ではない、特別な関係。
その当時、私は友達付き合いが苦手で、いっそイマジナリーフレンドでもいいから、自分だけの親友が欲しいと憧れていた時期だったから、余計にファンの間で“ふたりぼっち”、“運命共同体”と言われるKinKi Kidsの関係性に惹かれたのかもしれない。
アラサーとなった今では、さすがに思春期のころのように思いつめた熱情はないけれど、ふたりの生み出す世界に浸りにいけるのが、今からものすごく楽しみだ。