ちょっといいノートをおろすこと

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思い立って、ちょっといいノートをおろしてみた。

JALオリジナルデザインの黒いモレスキンノート。もうすぐ読み終わる(これを書いている時点では読了済み)恩田陸の紀行エッセイの影響だ。

これは紀行文である。

少なくとも、私はそのつもりで書いている。

しかし、今は新国立劇場にいるのである。

(中略)

原稿を電子メールで送る今では、ほとんど手書きで原稿を書くこともなくなったが、こればかりは京王百貨店で買った小さな布張りのノートに、黒のサインペンで字を書いている。それもひとえに恐怖のせいである。

恩田陸「酩酊混乱紀行『恐怖の報酬』日記」(講談社文庫)

飛行機嫌いの彼女が、その恐怖を和らげるためにノートを開いて日記を書きつける冒頭部分に憧れを覚えた。

恩田陸がいかに物語を創作するのかという部分が具体的に書かれていること、とにかくビールが飲みたくなる紀行×酒エッセイであること。

さっそく2周目しようかと思うくらい面白くて、このまま読み切って終わってしまうのが惜しい。いっそ模写しようかと思うくらい好きすぎる。

たまたまKindleのセールでお得に電子書籍を購入できたのだけど、がぜん紙の本が欲しくなった。けれど新品はもう出まわっていないようで、中古を買うならやっぱり現品を見て決めたいよね……

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おろしたノートは、あいにく万年筆との相性がイマイチだ。普段ツルツルの紙質に慣れているから余計にか、ザラザラとひっかかる。裏抜けもほんのり。

ちょうど夫も同じノートを使っているので、間違わないように表紙にステッカーを貼ることにする。以前、横浜にあるブリキのおもちゃ博物館で購入したステッカーなんかぴったりだろう。

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今日もたくさん書けたらいいな。