生きた。書いた。愛した。

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書きたいのに、書けない、という心境の閉塞感たるや。

特に、「書くことが思いつかない」というのは、頭の中が空っぽのような、インプットが足りていないような自己否定的なにおいがある。

文芸評論家・清水良典の『書きたいのに書けない人のための文章教室』を読んだ。

Amazonのレビューは、賛否両論。個人的には、タイトルから求めていたものとは違ったけれど、400字から書いてみること、模写について、旅先で自分に手紙を出してみるなど実践的な内容が多く、お手本として引用された数々の短文も魅力的だった。

中にはドキッとする引用文もあったけれど、それだけ短い内容で心に刺さるものが抜き出されていたということだろう。

実は3年程前にもKindleで読んでいたようで、自分で引いたハイライトのデータが残っていた。

面白いのは、「なんでここ、わざわざ引いたん?」という箇所が多くて、少しはその時から成長している証拠かもしれない。

十九世紀のフランスの作家スタンダールは、自分の墓石に記す言葉を、たった三語で要約しました。 「生きた。書いた。愛した。」

結局、「書きたいのに書けない」ならどうすれば? という答えが載っているわけではなかったけれど、集中して読んでいるうちに、多少のモヤモヤは通り過ぎていったみたいだ。

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