一人称小説は読むペースが遅くなる?

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週末に買ったケイティ・ブレント『男を殺して逃げ切る方法』。今4分の1くらいの進捗で、おもしろさ的にはまだ何とも言えない。

主人公はキティ・コリンズ。お金にも容姿にも恵まれたフォロワー数百万人のインフルエンサー。裏の顔は、女性を傷つける男を抹殺する連続殺人者。

この本を知ったきっかけは新聞の書評コーナー。実際に読みだしてみると、ちょっと抱いていた印象と違うなあ、というのが正直なところ。

さっそく事は起こっているけれど、ティーンの妄想にありそうな展開。クズ男をこらしめられたら、そりゃ痛快だろう。

ティーンの妄想みたいだからイヤとかダメということではなくて、やたらとおしゃべりな一人称にこれは骨が折れるぞ……という予感。ひとつのページの重さよ!

深く考えたことはなかったけれど、三人称の小説は淡々と読めて、一人称は一文一文を噛みしめて読んでいる気がする。

その人物と脳内同期をするみたいな感じで、一人称のほうが情報処理にパワーを使っているのかも。キティ視点はある意味、共通点が一切なくてするするとは読み進められない。

けれど、たまにはこういうのもいいな、という気持ちもたしかにあって、腰を据えてキティに付き合っていこうと思う。

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