“食べること”の原点回帰。情報にあふれた時代に、あえてシンプルに戻ること

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人間は食べたもので、できている。

普段の自炊の参考にしようと思って、『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』を読んだ。

著者は医療政策学者で、医師。この本では、健康になろうという観点において、現時点で「最も正解に近い」と考えられる食事について紹介している。本書の健康にいいとされる定義は、「がんや脳卒中などの病気になりにくく、長生きできる」ことだ。

この本を読んで、大きく3つのこと(反省したこと/実践してみたいこと/気になったこと)を考えたので、それに沿って読書記録を残しておく。

「食品」が大事なのであって「成分」はあまり重要ではない

この本を読んでひどく反省させられたのが、「成分に惑わされてはいけない」ということだ。

たとえば、「トマトにはリコピンが豊富で健康にいい」という言葉。健康にいいのは「トマト」であって、実は「リコピン」が体にいいというエビデンスはない。

緑黄色野菜の摂取は病気のリスクを下げるが、そこから抽出された成分はむしろ病気のリスクを上げることもあるそうだ。

大切なのはどんな成分を摂るかではなくて、健康にいい食品を中心に食べること。普段の生活で、プロテインマルチビタミンサプリにかなり頼っていたのを見直そうと思うきっかけになった(ただ残念ながら、本書でプロテインについての言及はなかった。著者の意見が聞いてみたい)。

野菜をたくさん食べる=サラダボウルを買おう

白米好きとしては受け入れがたいのだけど、本書によると「白い炭水化物は悪い食品」というエビデンスは強い。

「食べ過ぎなきゃいい?」「ちょっとならいい?」という期待も虚しく、本書は悪いものは悪い、で徹底している。

補足しておくと、「体に良くない」と説明しているだけで「食べるべきではない」と主張しているわけではない。

好きなものを食べれば幸せな気持ちになるし、健康のためだけに生きているわけではないのだから、これからも私は白米を食卓に並べるし、白米を愛す。

ただ、健康にいい食品を食卓に増やせば、白米の量を無理なく減らすことはできるはず。

やはり健康面でいえば、野菜が強い。茶碗より少し大きいくらいのサラダボウルを買って、食卓に野菜を増やすと決めた。

健康にいい食品が多いのは地中海食

これも衝撃だったのだけど、ヘルシーなイメージのある日本食。実はイメージだけで、エビデンスは弱い。

たしかに体に悪いとされる「赤い肉」や「バター」はあまり含まれないけれど、「白い炭水化物」の摂取量は他の国より多いし、味噌汁や漬け物など、塩分摂取量も多くなりがちだ。

一方で、健康にいいとされる食品中心なのが、地中海食。代表的な料理としてぱっと思いつくアクアパッツァからも分かるように、オリーブオイルや魚を使った料理が多く、ナッツ類もいい食品に含まれる。

ただ、この本の良心的(?)なところは、「じゃあ地中海食に注目だ!」とはならないところ。

つまり、地中海食のレシピ本を買う必要も、インターネットで地中海を検索する必要もない。第1章で説明した5つの健康に良い食品を普段の食事に取り入れ、3つの健康に悪い食品を避ければ、地中海食を食べているのと同等の健康効果が得られると考えられる。

話題性や目新しいものに飛びつくのではなく、大切なのは原点に立ち返ること。

情報過多な現代だからこそ、食も当たり前に言われてきたことをまず実践するのがいいのかもしれない。