
ストレスによる動悸に悩まされて、自律神経に関する本をまとめて何冊も読んでみた。
けれど、そこに書かれている「朝日を浴びよう」「深呼吸しよう」といった生活習慣のアドバイスは、どれも小手先に感じられてピンとこない…。
なんなら私はもともと早起きで、毎朝すぐカーテンと窓を開けて換気をしているし、呼吸を意識しながらストレッチもしている。それなのに、ちっとも落ち着かないのはなぜなのか。
「胸がざわざわして落ち着かない」
「とくに何事にも敏感に反応してしまう人はどうすればいいか教えます」
そんな中で、この帯に目が止まり読んでみた『1分でわかる 敏感な人のための自律神経まるわかりBOOK』。ようやく探していた答えに出会えた気がした。
思考のクセが自律神経の不調を重くする
自律神経の不調というと、生活習慣を改善させることが大切なように思う。
けれど、この本を読み進めるうちに、「自らストレスを生み出し、気にしすぎる」という思考のクセこそが、不調を重くしているのだと知った。
ああしなきゃ、こうしなきゃ…という「すべき思考」。本来は関係のない他人の感情まで自分のことのように抱え込んでしまう「個人化(自己関連づけ)」。
こうした認知のゆがみによって、心は休まる暇もなく疲弊していく。
いわゆる繊細さんーーHSP的な思考のクセを整えていくことは、自律神経ケアの第一歩なのだ。
情報疲れを起こしやすいスマホ社会で、大切なのは情報を集めることより「捨てる」こと。そして「休むことより優先される用事はない」という言葉にものすごく慰められた。
また、「だから、その考え方をやめよう!」というのではなくて、そこまで背負わなくていいのか、と思えたのも大きい。
他人の感情は他人のものだし、他人に影響を与えてしまうほど、私という存在は強くない。
これまで自分をHSPの文脈で考えたことはなかったけれど、自分の特質を知り、受け止めることの大切さに初めて気づいた。
不安を終わらせる「書く習慣」と整体的アプローチ
もちろん、生活習慣も大切だ。
けれど、まずは根本的な考え方を整えることから始めるべきだと本書は教えてくれる。
特に印象的だったのは「悩むのと、考えるのは違う」という言葉。
不安をずっと頭の中でぐるぐるさせるのではなく、現状の課題、それに対する行動、その結果どうなるかを書き出して「不安を終わらせる」という方法が紹介されている。
また、悪いことや不安なことを「考えるな」といっても思い浮かべてしまうのが脳というもの。だからこそ、楽しいことを意識的に思い浮かべるという置き換え方が役に立つ、というのも参考になった。
さらに、姿勢や呼吸といった整体的なアプローチを取り入れれば、筋肉の緊張やコリをほぐすことができ、心も体もリラックスしやすくなる。
悲鳴をあげている心身を「改善しよう」と追い込むのではなく、「無理しなくていいんだよ」と安心させてあげる。考え方ひとつで、こんなにも心が軽くなるのだと知った一冊だった。
